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嫌われ者テリーの代表引退宣言-Soccer web

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「先週の日曜日、ロフタス・ロードで行われたプレミアリーグのクイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)戦で、僕はアントン・ファーディナンドと醜いとしか言いようのない口論を起こした。その中で、チェルシーFCとイングランド代表のキャプテンとしての立場にも、『フェアプレー』の理念を守り若いファンの模範となるべきサッカー選手としての立場にもふさわしくない行動を取ってしまった」

「口論が白熱する中、決してアントンに対して人種差別的な侮辱をする意図はなかったのだが、彼やその他の第三者による受け取り方がそれとは異なってしまったことは理解している。そのことに対しては全面的に責任を負うつもりだ。まずは誰よりもアントンに対して、そして同時にQPR、チェルシー、プレミアリーグ、イングランドサッカー協会(FA)、それに競技場でもテレビを通してでも僕の行為を目撃した全てのサポーターに対して、正式に心からの謝罪をしたい」

「サッカーにも一般社会にも、人種差別が存在して良い場所などまったくない。FAからのいかなる罰則も甘んじて受け入れるつもりだ」

もちろん、ジョン・テリーが実際にこのような言葉を発したわけではない。また、イングランドのサッカー界を見守る者たちの中には、彼からこのような声明が出されなかったことをほんのわずかな驚きをもって受け止めた者すらいなかった。だが昨年10月に起こった問題をまだ小さな芽のうちに摘み取り、自身の評判の回復を図るためには、チェルシーのDFに必要とされていたのはこのような謙虚な姿勢であったはずだ。実際には、その後の丸々11カ月間とこれからも続いていく時間の中で、サッカーというスポーツへの悪評は高まるどころではない。新聞各紙の一面には過去20年間、あるいはそれ以上の期間の中でも最悪クラスの見出しが並び、サッカーの名誉にはすっかり泥が塗られてしまった。

私が数週間前の『Foot!』の中で、イングランド代表のキャプテンを2度クビになった彼のことを「何と言っても偉そう」で「嫌われている」と表現した時には驚いた者もいたようだ。だが実際のところ、この批評はほんの2割ほどが私個人の意見であり、残り8割は事実である。イギリスのテレビでこのような指摘をするのは、日本のテレビで「日本人はいつも米を食べている」と言うのと同じくらい当たり前のことだ。イギリスに話を戻すと、ファーディナンドの一件に関してFAが義務的に行った調査に対してテリーが先週取った遅すぎるリアクションは、彼がほぼ全面的に軽蔑される状況を引き起こした。代表からの引退を強いたとして批判をFAに向けさせようとする彼の試みは、「JT」が自分自身をきわめて高く評価していることを改めて思い出させるものであり、その予想通りの声明に誰もがうんざりしている。

『デイリー・テレグラフ』紙のヘンリー・ウィンター氏は次のように書いている。

「日曜日の夜にジョン・テリーは、FAがイングランド代表における彼の立場を『耐え切れない』ものにしたと主張した。まったくのナンセンスだ。テリーの転落は自業自得に他ならない。面倒ごとや恥ずべき事件があまりにも多すぎる。ウェイン・ブリッジとの一件や、アントン・ファーディナンドとの争いや、その結果として起こったリオ・ファーディナンドとの衝突や、イングランド代表のキャプテンマークは自分のものだと言いたげな態度を通して、テリーはインターナショナルウィークの不良資産となってしまった」

『ガーディアン』紙のダニエル・テイラー氏も同様の論調だ。

「心を痛めて代表チームを離れたジョン・テリーだが、彼は決して被害者ではない。容疑の深刻さを考えれば、FAはイングランド代表の元キャプテンである彼に対して十分に丁重な接し方をしてきたし、独自調査を行うことは協会の義務である。彼は同情されるだろうか? テリーがテリーである限り、おそらくあまり同情はされないだろう。実際のところテリーは、これまでの年月を通して、サッカー界の悪者の一人としての評判を定着させてしまった。その理由ならいくらでも挙げることができる」

法的に無罪となったテリーを、FAが処分対象としたことは正しかった。FAの立証責任や責任範囲、厳密な訴追理由は法廷のものとは異なっているからだ。とはいえ、FAの中途半端な対応もまた、この長く不幸な物語に寄与する要因となったことは否定できない。刑事裁判をEURO2012終了後まで延期すべきだという案は、考慮すらされるべきではなかった。FAはテリーからキャプテンマークを剥奪し、そのためファビオ・カペッロは代表監督を辞したが、結局彼らは法的手続きの期間中にもテリーを招集対象から完全に外してしまうことはできなかった。FAは自らの不文律を破ってしまったというわけだ。なおテリー自身も、この不文律に従って、2002年にU-21イングランド代表からの除外処分を受けた経験もあった。

純粋にプレーの面だけで見れば、31歳になったとはいえ、テリーの引退はロイ・ホジソンにとって大きな損失となるだろう。ホジソンは守備の組織に重点を置き、比較的ラインの低い4バックを敷いているからだ。テリーにとっては得意とするシステムであり、ターンのスピード不足という弱点を露呈することなくセンターバックとしての能力を存分に発揮することができる。チェルシーがアーセナルに2-1の勝利を収めた土曜日の試合(今週のFoot!ではこの試合を取り上げる)でも改めてそれを証明していた。現在のイングランド代表には彼の代役も豊富ではない。EURO2012でウクライナに1-0の勝利を収めた試合(テリーあり)と、先月ウェンブリーで同じ相手と1-1で引き分けた試合(テリー抜き)には純然たる差があった。

また、サポーターを苛立たせるような人格を持ったイングランド人選手はテリーだけというわけでもない。10代のうちに億万長者となる選手が、そのままの態度で大人になってしまうような時代である。ウェイン・ルーニーやスティーブン・ジェラード、アシュリー・コールといった名前は全て、ピッチ外での不快な事件や、巨額の報酬を巡ってのクラブとの辛らつな議論に関する報道の中に登場してきた。

だが、ピッチ上でリーダーであることを誇るテリーは、こういった面でもやはり不動のリーダーだ。「テリーの不人気は今後も変わらないだろう。選手たちの傲慢さやエゴが多くの人々を現代サッカーから遠ざけているが、彼はそういったものの大半を体現した存在だ」とウィンター氏も書いている。イングランド代表がタイトルを獲得することはしばらくないだろうが、もしその時が来れば良い思い出にしたいと望んでいる者のほとんどは、トロフィーを掲げるキャプテンがテリーではなくなることを喜んでいるに違いない。

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